スポーツマチック5の黒錆バージョン

以前に投稿したスポーツマチック5の続きのMODです。
古い時計はメッキが剥がれていて、真鍮がむき出しになっているものがあります。

今回のスポーツマチック5も、メッキの下は真鍮などの金属で、メッキを剥がしてしまうことで青錆や緑錆などが発生し、かぶれやすいなどの課題がありました。

ねじ込み式リューズを取り付けるのと合わせて、ケースを根本的に見直そうと考え、黒錆びによる酸化皮膜でコーティングしてみました。

最初に作ったスポーツマチックでは、黒色は薄めにしてガンメタリックの色調にしました。


塗装と異なり、剥がれにくく膜厚もなく、光沢を帯びた仕上がりになりました。


真鍮を黒錆びでコーティングすることで、表面を安定化させることができ、青錆などの発生を防げます。


調子に乗って2号機を金色のケースで作るところです。
先ずは黒錆を発生させるパティーナ(電解液)に漬け込みます。


暫くすると、真っ黒に!
透明な液なのに手品を見ているようです。


パティーナから取り出して拭いて、軽く油を塗ります。
2号機は、できるだけ黒くしてみました。
こんな感じの色になります。


まだ2号機は作成中ですが、1号機と並べてみました。

ということで、黒錆びコーティングに成功しました。
金属によって薬品が違うのですが、ステンレス以外なら色々とパティーナがあるようです。
真鍮のケースでメッキがボロボロのケースをもて余すなら黒錆コーティングも面白いですよ!

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6 Replies to “スポーツマチック5の黒錆バージョン”

  1. SHUKUさんこんにちは。
    えっと、ほとんど「なるほど解らん」な素人なんですが、外車の赤いレンズカバーに緑色の電球を組み合わせたらオレンジ色の発色になってウインカーに使えたみたいな感じですか⁉️

    1. YOSHIPI-さん
      そーですねぇ。
      外車のウインカーの緑電球よりも、ウインカーレンズをスモークにするために染めるのに近いかもですw
      (例えがわかりにくい?)
      青錆や緑錆は金属を侵食していって穴を開けたりするのですが、黒錆びは表面を硬化させて侵食はしない錆なんです。
      工具類なんかで黒っぽい鉄のものがありますよね?
      あれと同じことをケースにやってるイメージです。
      もっと広い意味では青焼と同じ酸化皮膜なんですよ。
      だから黒くなる途中に青色になりますw
      今度それで文字盤作ろうかなぁと思ってます。文字盤って大体のものが真鍮なんですよね!

  2. SHUKUさんこんばんは。ご無沙汰しております、毎回素晴らしい発想と技術には驚きです。これって車等の赤錆を黒サビ転換させるのと同じですかね?同じ原理だとしても上から塗る転換剤だと表面だけ酸化して時間が経つと奥からまた赤錆が復活と悲しい事に。電解だと綺麗な黒錆ですね 、私はサンポールメッキ位しか知りませんよ(笑)

    1. Mitsuruさん
      こんばんは!
      この黒錆びは赤錆転換ではなく、電解して酸化させるという…すいません、人に説明するほど理解できていません。
      黒錆化する前に真鍮の無垢の状態まで磨き、油分を脱脂して除き、電解水に浸します。元々はステンドグラスのガラスの縁にある金属部分の表面処理の技術で、パティーナと呼ばれる液体です。
      一方、ブルーイングと呼ばれる銃の表面処理の黒錆化を行う液体もあるのですが、数年前に輸入が出来なくなったみたいで、いい薬品がないか探していました。

      サンポールメッキにも興味ありです。そのうち挑戦しようかと思ってます。

  3. SHUKUさん
    完成おめでとうございます。
    ねじ込み式竜頭にケース加工!素晴らしくカッコイイですね👍
    黒染めは私もチャレンジしたいと思ってるので参考させて貰います。

    1. 大地さん、こんばんは!
      黒染めは奥が深い…というか、原理が難しいですねぇ。
      そもそもケースがなんの素材かわからないところからスタートするとかなり難しそうです。
      私はベゼルを真鍮じゃないと思ってたのに、真鍮用の薬品で黒くなりました。なかなか謎ですw
      ちなみにステンレスも漬け込んでみましたが、全然変化しなかったので3日くらい放置してるとムラのある青になりましたw
      やはり謎です。

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